No.24 救急救命講習
先日、消防署で救命講習を受けてきました。
開業に際し、今後飼い主様などが心筋梗塞などで急に倒れられる場面に遭遇しないとも限りません。
そんな時にある程度の救命処置ができないといけないなと思ったためです。
当日は、消防署の救急隊員の方達が、とても気さくにわかりやすく教えてくれました。
教わったことを、まとめておきたいと思います。
①倒れている人がいたら、周囲の安全の確認をする。
火事やガスが充満していたり、危険な現場では、無理して助けようとして自分の命が危険にさらされては元も子もないので、まずは自分の安全を優先すること。
自分の安全が確保され、倒れている人が危ない環境(道路のど真ん中など)にいる場合は、他の人と協力して安全な場所へ倒れている人を運ぶ。
巷でよく聞く、むやみに動かさない方がいいとの情報は、そんなことはなく、危険な環境であれば、安全な場所へ動かした方が良い。
②意識の確認をする
呼びかけたり身体を揺すったりして、意識があるかを確認する。
てんかんなどでの痙攣状態は、意識消失と判断する。
③救急車、AED、多くの人を連れて来てもらう
周囲に人がいれば救急車を呼んでもらう。
意識がなければ、さらにAEDを取って来てもらうのと、多くの人を連れて来てもらうのを手分けして行なう。
周りに人がいなければ、自分でまずは救急車を呼び、次のステップへ。
最初に救急車を呼ぶ!
救急車を呼び忘れ、処置を優先していると、いつまでも救急車が来ない
④呼吸の確認
胸〜腹の動きを10秒ほど観察して呼吸をしているかどうかを判断する。
⑤心臓マッサージ
呼吸がなければ、心臓マッサージを行なう。
倒れている人の胸の正中で左右の乳首を結んだ線が交わる当たりに両手を合わせて置き、肘を突っ張らせて、体重をかけて胸を押す。
押す力は、成人で胸が5センチ以上凹むくらい、小学生未満の子供で胸の厚さの1/3凹むくらい。
1分間に100〜120回のペースで30回行い、その後マウストゥマウスで2回空気を肺に送り込む。
ただし、マウストゥマウスは無理してやらなくて良い。
口から出血があったりすると、ウイルスなどの感染のリスクがあるため。
大事なのは心臓マッサージであり、マウストゥマウスは補助でしかない。
AEDが来るまでor呼吸や意識が戻るまでやり続ける。
非常に疲れるので、疲れたら別の人にマッサージを代わってもらう。
心臓マッサージはやられている方はとても痛いので、倒れている人に意識があれば、何らかの反応を示す。
高齢者など骨がモロくなっていると、心臓マッサージで骨が折れることがあるが、気にせずに行なう。
心臓マッサージが必要な状態は、亡くなってしまうor亡くなっている状態であり、骨折を気にしているような状態ではない。
⑥AEDが来たら取り付け、AEDの指示に従う
まずは、AEDの電源を入れ、AEDの機械の指示に従う。
服をはだけさせ、地肌を出してパッドを貼る。
機械が解析し、電気ショックが必要なら「倒れている人から離れて、ボタンを押す」ように指示が出される。
この間、離れる指示が出るまでは、可能であれば心臓マッサージは続けている。
AEDもあくまで補助でしかない。
心室細動状態しか適応にならないため、また電気ショックをしても回復するとは限らないため、心臓マッサージの方が重要。
心臓マッサージを放棄してまでAEDを遠くへ取りに行くべきではない。
⑦繰り返す
AEDは2分ごとに解析を行ない、電気ショックが必要か判断する。
初めの何回かは、電気ショックの必要がないと判断されていても、その後に適応状態になることがあるので、パッドは剥がさず心臓マッサージを続ける。
救急車が到着するor意識や呼吸が戻るまで続ける。
心臓は、血液を全身に送るポンプです。
心臓が止まったり、心室細動などでポンプとしての機能が果たされないと、血液の流れが止まります。
そうすると、全身の細胞は、酸素不足などで死んでしまいます。
心臓が止まって3〜4分で脳細胞は、死に始めます。
時間が経ってから心臓が動くようになっても、障害が残ってしまうこともあります。
この時間を少しでも長引かせるために、心臓マッサージを行い血液を循環させます。
ただ、心臓マッサージによる血液の流れは、正常な状態の1/3ほどしかないため限界があります。
あま市の場合、119に連絡してから救急車の到着まで平均7〜8分で来てくれるそうです。
この間、頑張って心臓マッサージを行なうことで、救命率が上がってきます。
AEDの操作はとても簡単です。
ですが、触ったことがないと不安があって戸惑うと思いますし、実際に使う状況では焦っていて、さらに冷静な行動ができない状態だと思います。
対処の手順や心臓マッサージも含め、一度教えてもらっておくと、必要な場面に立ち会っても少しは冷静に立ち回れると思います。
しかも、それが人の命を救うことになるかもしれないんですから。
オススメです。
救急救命講習は、月1回ほど消防署で行なわれているようです。
市の広報やインターネットで調べてみて下さい。