No.18 後で話を聞くことの重要性
前回の話の中で、夜間救急病院に長期間勤務する難点の一つとして、治療の経過が追えないから、ということをお話ししました。
これは、昼間の病院でも気になるところです。
自分がおこなった治療によって、良くなったのか、変わらなかったのか、良くなったならどのくらいの時間をかけてどの程度良くなったのかなどは、ぜひとも知っておきたいことなのです。
なぜならその経験が、その後の診療に非常に役に立っていくからです。
継続で診察に来ていただける場合はこれがわかるんですが、次の診察にいらっしゃらない(orいらっしゃれない)方もいます。
これが、治ったから来なくなったのか、治っていないけど来なくなったのか、経過がわからないと、その後同じような症状の子が来た時にその時の経験を活かしていくことが難しくなってしまうのです。
これは、他の職業でも同じかもしれませんね。
飲食店でお客さんが「美味しかったよ」「これ、マズいな」など意見を言ってくれると、その後の料理にもすぐ活かして行きやすいですが、アンケートなど取らずお客さんの意見に耳を傾けていないと、気がついた時には、お客さんがいなくなっているなんて恐ろしい状況にもなりかねません。
最近ラジオで、有名な営業コンサルタントの方が次のような話をしていました。
営業職の方は、一般的に他の職種に比べ仕事が辛い、苦しいという方が多いそうです。
そんな方達が仕事へのモチベーションをアップさせる方法は、「購入していただいたお客様に”その後どのような変化があったのか”を聞くこと」だそうです。
辛い苦しい仕事だからモチベーションが上がらない
→楽しい、嬉しい仕事になればいい
→お客様に感謝をしてもらえると嬉しい。楽しい仕事になる
→購入いただいたお客様に、購入後どんな変化があったのかを聞きに行く
→そこで感謝の言葉をいただければ、仕事へのモチベーションはアップする。
自分の営業成績や給料のことを考えて自分でモチベーションを上げるのではなく、お客様の喜びを知ることでお客様に心を奮い立たせていただく、そうすることで自然と仕事が楽しくなっていくそうです。
これはどんな仕事でも通ずると思います
。 相手の声を聞くことで、何かが見つかるかもしれません。