スタッフ日記

動物にとっては危険な作用のあるコーヒーですが、人の歴史では、その作用は、薬として利用されていました。
最初に文献として残されたのは、1000年以上も前になります。
この時すでに「消化作用、強心作用、利尿効果」が医師により記載されています。

コーヒーの作用ですが、まず、カフェインの作用として、
・中枢神経を刺激することによる眠気や疲労感の低減、思考力や集中力の増強作用
・血流促進作用により脳内血流も増加し、偏頭痛の抑制、認知症の予防効果
・胃液分泌促進による消化作用の増強
・肝機能増強
などがあります。
また、カフェイン以外にもポリフェノール、クロロゲン酸、カフェー酸、タンニンなど様々な成分が含まれ、
・抗酸化作用により肝臓がん、結腸がん、直腸がんのリスクを下げる
・コレステロールを低下させ、動脈硬化を防ぐ
・ダイエット効果
・ニンニクなどによる口臭の予防
などの作用もあるとされています。
一方で、コーヒーによる害もあります。
・胃液分泌促進作用があるため、胃潰瘍がある場合は、悪化させてしまう
・胃腸内で一緒になった食べ物の鉄分を吸着する作用があるため、貧血を助長する可能性がある
・唾液の分泌量が減ることにより口臭が悪化することがある
さて、コーヒーには、
・消化促進作用がある一方で胃潰瘍があれば、胃潰瘍を悪化させてしまう
・ニンニクやニラによるニオイを消して口臭予防効果がある一方で、唾液分泌低下による口臭が悪化する可能性
・抗酸化作用によるがん予防効果がある一方で、発がん物質であるアクリルアミドを含む
(現在は、コーヒー中に含まれる程度の量なら問題ないとされています。ポテトチップスやかりんとう、ビスケットの方がだいぶ多く含まれています)
というように、相反する様な効果があります。

これは、普通の薬も同じです。
良い効果だけでなく、副作用という本来の目的以外の効果も出てしまうことがあります。
診察を受けずに薬だけ処方してほしいといった方や、人にもらったり、インターネットで薬を手に入れて使っているという方がまれにいらっしゃいます。
診察をしてからでも、薬の副作用が出る可能性はあります。
少しでも副作用発生のリスクを抑えるためにも、プロによる身体のチェックを受けて、指示通りに薬は使うことをお勧めします。
これは、人も動物も一緒です。