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No.566 動物にもマイヤーズカクテル点滴が活用されています!
こんにちは!
名古屋市、大治町、清須市、津島市、稲沢市、愛西市の近隣にあるあま市のあま動物病院の獣医師の関です。
今回は、人の医療でたまに見かけることのあるマイヤーズカクテル点滴というものをご紹介します。
目次
1,マイヤーズカクテル点滴とは
2,マイヤーズカクテル点滴の特徴
3,期待される効果
4,人での適応疾患
5,動物での適応症例
6,副作用やデメリットについて
7,まとめ
1,マイヤーズカクテル点滴とは
ビタミンやミネラルを直接血管に投与する治療法で、主に人の医療現場で知られていますが、実は動物医療でも少しずつ認知され始めています。
人間と同様に、動物の体を作る細胞が健康に活動するためには、さまざまな栄養素が必要です。
この点滴療法は、経口で十分な栄養を摂取しにくい場合や、体調が悪いときに特に効果を発揮します。
2,マイヤーズカクテル点滴の特徴
マイヤーズカクテル点滴には、以下の成分が含まれています。
ビタミンB群:エネルギー代謝をサポートし、疲労回復に役立ちます。
ビタミンC:免疫力を強化し、抗酸化作用で細胞を守ります。
マグネシウム:筋肉や神経の働きを調整し、ストレスも軽減します。
カルシウム:骨や歯の健康を保ち、心臓や筋肉の機能をサポートします。
これらの栄養素を直接血管から体内に取り込むことで、急速に血中濃度を上昇させることができ、経口摂取では得られない即効性と高い吸収率が得られます。
栄養学的効果と薬理学的効果の両面から効果をもたらします。
3,期待される効果
①健康の維持と回復:栄養不足を補い、動物の自然治癒力を高めます。
②免疫力向上:感染症や病気に対する抵抗力をサポートします。
③手術の負担軽減:手術後や病気で衰えた体力を効率よく回復させます。
④アンチエイジング:老齢動物の健康な生活をサポートします。
4,人での適応疾患
気管支喘息、偏頭痛発作、全身倦怠・疲労、慢性疲労症候群、線維筋痛症、こむら返り、急性上気道炎、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、慢性蕁麻疹、甲状腺機能亢進症、心不全、狭心症、生理不順、更年期症状、不眠、うつ症状、歯周病、耳鳴り、花粉症、インフルエンザ、風邪 など
5,動物での適応症例
マイヤーズカクテル点滴は、多くの病気や体調不良、健康維持に効果が期待されています。特に以下のようなケースで役立ちます:
がんや悪性腫瘍の補助療法
腎臓病や肝臓疾患などの慢性疾患
皮膚疾患やアレルギー
手術前後の体調管理
高齢動物の健康維持やアンチエイジング
疲労やストレスによる免疫低下
6,副作用やデメリットについて
マイヤーズカクテル点滴は、非常に安全性が高い治療法とされています。
副作用はほとんどなく、点滴中に体が温かく感じることがある程度で、不快感はありません。
デメリットとして挙げるのであれば、血管に点滴投与する必要があるため、毎回血管へのルート確保が必要になります。また、点滴はゆっくり投与するため、1時間前後お預かりする必要があります。
健康維持やアンチエイジングを目的に実施する場合には、週1~3回を継続的に実施する必要があります。
7,まとめ
動物の健康管理には、日々の栄養バランスだけでなく、必要に応じたサポートが欠かせません。
マイヤーズカクテル点滴は、栄養補給と治療を兼ねた選択肢として期待されています。
飼い主さまが大切なペットと永く健康に暮らせるよう、当院でも必要に応じてこの治療法を提案しております。
もしご興味がありましたら、お気軽にご相談ください。
ワンちゃんねこちゃんの健康状態に合わせた最適な治療プランをご提案いたします!